グラーツ投資顧問の投資情報速報
★5月1日(木)16:00 公開★ 会合後の植田総裁コメントを受けた東京市場の反応は・・・
▼本日の相場振り返り
東京市場は名実ともに5月相場に突入。
5月相場入り初日の東京市場は前日の米ダウ平均7営業日続伸を足掛かりに取引開始から幅広い銘柄へ買いが先行し日経平均は152円高と6営業日続伸スタート。
前日の米国では取引開始前に株式市場に影響の大きい4月民間ADP雇用統計と1-3月期GDP速報値が発表されたが、ADP雇用統計は事前の市場見通しを下回り、1-3月期GDP速報値はマイナス成長に落ち込むという低調な内容で着地した。
この低調な経済指標を受けた株式市場は米国経済の景気後退入り懸念が再燃し取引開始から幅広い銘柄へ売りが波及し主要指数は揃って大幅反落スタートに、ダウ平均は一時下げ幅を781ドルに広げ39,745ドルまで下押すとハイテク株主体のナスダック指数も502ポイント安の39,745ポイントまで下押す場面も見せた。
月末さらには直近急上昇の反動から低調な経済指標をきっかけに目先の利益を確定させる売りが一気に広まった格好である。
ただ売り一巡後はトランプ大統領が中国の国家主席と会談することになるとの言及に加え、政府が中国に関税協議を打診しているとの報道が発表されるや対中貿易協議に楽観的な見方が高まり急速に下げ幅を縮小、さらに財務長官がウクライナと天然資源協定に署名の用意があると発表するや主要指数揃ってプラス圏に浮上、最後はダウ平均が141ドル高と安値から900ドル以上値を戻して取引を終了、ナスダック指数はわずかに届かなったが14ポイント安と安値からは500ポイント近く値を戻して取引を終了した。
低調な経済指標の発表を受け上下に振れの激しい展開となった米国株だが、結果的には安値からは大きく値を戻すなど引け味自体は良好、本日の東京市場もダウ平均7営業日続伸を足掛かりに取引開始から幅広い銘柄へ買いが先行、日経平均は152円高と6営業日続伸で取引を開始するとその後も先高への期待買いが優勢、取引開始早々には上げ幅を
300円近くに広げ一時36,341円まで買い進まれる場面も見せた。
米国での早期利下げ観測を足掛かりに金利の低下が追い風となる大型グロース株へ資金が向かった流れを受け東京市場でも<8035>東京エレクや<6857>アドバンテスト、<9984>ソフトバンクGなど指数寄与度の大きい値嵩の大型グロース株が取引開始からまとまった買いを集め指数を押し上げる格好に、為替市場で143円台に進んだ円安を足掛かりに<6762>TDKや<4063>信越、<7203>トヨタなど円安が追い風となる輸出関連や自動車なども取引開始から買いを集めしっかりの動きに。
ただ買い一巡後は直近上昇の反動から目先の利益を確定させる売りに押され伸び悩むなど上値も重い状況、日経平均は昨日まで5営業日続伸で推移しており、この間の上げ幅も2000円近くになっていることから一旦は目先の利益を確定させる動きも強まった感じである。
買い一巡後に戻り待ちの売りに押され前場中ごろに一時マイナス圏に転落する場面も見せた日経平均だが、押したところでの押し目買い意欲は強く深押しは見せない格好、その後は前引けにかけ見直し買いで再度買い気を強めると前引けは196円高と持ち直して取引を終了。
注目の日銀政策決定会合後の結果公表だが、植田総裁は大方の想定通り今会合での追加利下げは見送り、現状の金融政策維持を正式に表明。
この総裁コメントを受けて最初に反応したのが為替市場、追加金利見送りを受け日米金利差縮小を睨みドルを買って円を売る円安が進行、それまで142円台後半で推移していたドル円は総裁コメント後に1円近く円安が進み株式市場では円安を好感し日経平均は後場入り早々に前場に付けた高値を上回るとその後も先高への期待買いで一段高に、一時上げ幅を500円超に広げ節目の36,500円を回復し36,544円まで買い進まれる場面も見せた、最後も406円高の36,452円高と6営業日続伸で取引を終了。
朝の概況でもお伝えした通り政策決定会合後の株式市場は買で反応した、明日は連休を前にポジション調整売り圧力も強まることが想定されるが、今の東京市場は売りたい向きより買いたい向きの方が圧倒的に多く、まさに押し目待ちに押し目無しの状況である。
そう考えるとポジション調整売りに押され下押す場面があるのなら、連休明けに期待し少な目なポジションで持ち越しで臨むのが良いのではないか。
本日もお疲れ様でした!
▼主要指数&株式スケジュール
本日の東証プライムの売買代金は概算で4兆6085億円、売買高は18億6514万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は590銘柄、値下がりは988銘柄、変わらずは57銘柄。
日経平均 36,452.30 +406.92
TOPIX 2,679.44 +12.15
スタンダード 1,219.55 -11.57
グロースCore 845.79 +4.00
グロース250 680.82 +3.97
5/02
経済指標&決算発表
・国内
3月失業率(8:30)
3月有効求人倍率(8:30)
4月マネタリーベース(8:50)
《決算発表》
伊藤忠、三菱商、丸紅、JR西日本、エムスリー、JAL、大東建、伊藤米久、リコーリース、タムロン、ジョイ本田、イトーキ、ネクセラファーマ、フジッコ、エラン、イチネンHD、ダイトロン、TOA、フジ住
・海外
米4月雇用統計(21:30)
米3月製造業新規受注(23:00)
《米決算発表》
エクソン・モービル、シグナ、シェブロン、Tロウ・プライス・グループ
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